山内宏泰 公式サイト
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【掲載中】 文春オンライン ヨコハマトリエンナーレ
開催できたことがまずはよかったのだと思う。 ヨコハマトリエンナーレのこと、 文春オンラインで! 佐藤雅晴さんの「最期のまなざし」がやはり何より強いよ。 #アートな土 …
【掲載中】 週刊文春 桑田佳祐 「ポップス歌手の耐えられない軽さ」第32回
もうね、邦題のスゴさおもしろさについての言説が止まらない、、って感じです。桑田佳祐さんの「邦題」論の2、
「ポップス歌手の耐えられない軽さ」第32回、
発売中の週刊文春で! #桑田佳祐
「完璧の誕生 〜レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿発見顛末〜」 6 《モナ=リザ》のための第二日 〜ラファエッロ、機嫌のいいひと
「若さ」を前にするとつい卑屈になってしまうのは我が悪癖。納得のいく彫像や絵画のひとつも残せぬまま馬齢を重ねてしまっただらしなさが、くっきり炙り出されるようで落ち着かぬのだ。
ラファエッロはそんなことにいっこう気づかぬ素ぶりで、
「アンギアーリの戦い、存じております。半世紀以上も前のこととなりますか。フィレンツェ軍がミラノのヴィスコンティ家軍を、完膚無きまでに破ったのでしたね」
ここを訪れる前
「完璧の誕生 〜レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿発見顛末〜」 5 《モナ=リザ》のための第二日 〜 ラファエロに一目惚れした日
今際の際まで手元に置き、筆を入れ続けることとなった作品。我が画業の集大成。それが《モナ=リザ》である。
小さい肖像画に過ぎぬが、ここに私の思考と技芸のすべてが入っている。
そうまでして表したかったもの、それは生命! この世の神秘! 画中に生命を宿らせ、我が個人の命が尽きようとも絵は生き続け、受け継がれていってほしい。それがいま胸中に去来する唯一の願いである。
この画をここまで仕上げるには、
「完璧の誕生 〜レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿発見顛末〜」 4 《モナ=リザ》のための第一日 〜モデル・リザの完璧なる表情
小ぶりな肖像画を一枚仕上げるというささやかなこの仕事、自分を変える第一歩としてはもってこいである。
絵の依頼主たるフランチェスコ・デル・ジョコンドが、著名でないのも幸いだ。羽振りがいいとはいえ、一介の商人。その妻リザヴェータの肖像を描くのに、プレッシャーを感じる必要はない。
先年に公爵チェーザレ・ボルジアの軍事顧問をしていたときなぞは、雑談中の言葉遣いひとつにも気を配っていたものだ。それに比
「完璧の誕生 〜レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿発見顛末〜」 3 《モナ=リザ》のための第一日 〜ミケランジェロとの邂逅
昨年の末、寒い盛りの頃のこと。
その日は行政庁長官付の役人に呼ばれ、フィレンツェ庁舎へ出向いていた。街の象徴として新たに造られたダヴィデ像、この設置場所はどこがふさわしいか。技芸家を代表しての意見を、内々に求められたのだった。本心を明かせば、
知ったことではない!
のひとことだ。他者の彫る像の行方なぞ、考える余裕がどこにあるか。そもそも行政長官は、ダヴィデ像をなぜ私に造らせない? 頼んで