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文学のことごと

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記事一覧

「文学ワイン会 本の音夜話」 シーズン2 vol.1

平野啓一郎さんご登場の「文学ワイン会 本の音夜話」は昨日でございました お運びいただきま…

吉本隆明 「彫刻のわからなさ」 を読む  〜まったくあたらしく世界を立ち上げること…

 ピカソらによるキュビズムは絵画史上の大冒険だったというのが大方の世評、というか史実にな…

『ラオコオン 絵画と文学との限界について』 を読む  絵画や彫刻や文学はそれぞれ、…

 ラオコーン像は紀元前に造られた彫像で、1506年にローマで発掘されたもの。その存在自体は、…

夏目漱石『夢十夜』の「第六夜」から、彫刻のことを考える

 夏目漱石の書くものはいつだって、出だしが鮮やかに過ぎる。  夏目漱石『夢十夜』の「第六…

写真を読む ~安部公房『箱男』のなかの、「見る・見られる」の関係

 安部公房の『砂の女』では、ひとくみの女と男が、砂のなかの家にとらわれている。  女が住…

サザンオールスターズ 『SOUTHERN ALL STARS』 は「身近な愛」をうたい上げる

 桑田佳祐とサザンオールスターズは、「空気」をつくるのが抜群にうまい。  一曲ずつ、その…

「演ずるひと」のこと 上白石萌歌の場合

「演じる」って不思議だ。だれかになりきって時を過ごすことを、なぜこれほどわたしたちは好むのか。そこにどんな魅力や魔力があるのか。かつて聴いた言葉から探ってみたい。 上白石萌歌の場合はどうか。彼女が舞台に立つときは、その空間に観客とともに、「緊張の糸」を張り巡らせるのだという。  話を伺った2020年、上白石萌歌は舞台『お勢、断行』で、晶という令嬢役を演ずるべく稽古中だった。  過去の時代を生きたお嬢様になり切るため、聞き慣れない言葉、言い回し、所作を使いこなそうと心を砕い

【演ずるひと】長江崚行 ろくに趣味もない。俳優として、走れるうちは走り続けたいか…

役者とは、かなり特異な人たちなんじゃないか。 自分じゃない人になりきって、しばしの時を過…

文学の肖像  よしもとばなな×管啓次郎 対談記「うまく生きられないほど純粋な人を…

旅や詩、言葉のつむぎ方、眠る夢の大事さについて。作家のよしもとばななさんと詩人・比較文学…

文学の肖像  古沢良太 あの人気脚本家が、マンガ作品に手を染めたワケ

幅広いジャンルを渡り歩き、自在に設定される舞台やテーマ。奇天烈なところもあるが、同時に…

文学の肖像  倉数茂『名もなき王国』より なぜ人は物語に憑かれるの

これは物語という病に憑かれた人間たちの物語  ひとつの大きな物語の中に、いくつもの小さい…