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読み書きのレッスン

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寄せては返す波のように、読むこと書くことを日々学ぶのです。
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#読み書きのレッスン

『竜とそばかすの姫』から、何を盗めるか?

『竜とそばかすの姫』、行った。観た。堪能した。 先人の作品って、享受者としてはまず味わい…

書き出しのレッスン 〜冒頭の情報圧縮  「さよならロバート・ラングドン」

 浅く腰かけていたシートからぴょんと飛び降りて、ドアのところの大きな窓へ女の子が駆けてい…

書き出しのレッスン  〜冒頭の情報圧縮  「スカルプター」

それまで存在していなかった、まったく新しいモノをこの世に在らしめる 神をも畏れぬ所業を為…

書き出しのレッスン  〜冒頭の情報圧縮  「おわりのはじまり」

 野太いドッ! という音が、グラウンドの脇まで響いた。  J1クラブ「C大阪」の練習グラウ…

ことばスケッチ 5 「疎外」

立食形式の宴席の、隅のほうの丸テーブルのもとへ、彼女がまっすぐ歩いてきた。 深い絨毯に、…

ことばスケッチ 4 「境界線」

メイアイカムイン? 交代でピッチに入るときはいつも、誰にも聞こえないボリュームでそうつぶ…

言葉でスケッチ レッスン3 「威圧」

 髪を五分刈りにした男が、赤茶けたビッグサイズのロングTシャツ姿で、ドアからヌッと現れた。  目がパチクリしているのに、口元は八の字に固く結んでいる。  日々刺激を入れて鍛えたんだろう胸元の位置が高い。  上背があるうえに重心が高いので、こちらが相手を見上げるかたちになる。  男がズイと一歩、前に出た。自分の腰が思わず落ちてしまい、いっそう五分刈りが遠く、高くなる。

レッスン2 「エクレア」

 駅前の菓子屋の窓ガラスの向こう、イートインコーナーに妻が座っていた。  彼女がひとりで…

スケッチ1 「レッスン」

「レッスン」 壁にぐるり据え付けられたバーに縋り付くように、等間隔で生徒たちは散らばって…