マガジンのカバー画像

月夜千冊

33
あと何冊読めるだろう。 ふとそう思いました。 だから、 本を読もう。 もっと本を読もう。
運営しているクリエイター

#月夜千冊

第三十二夜 『青年時代』 トルストイ  月夜千冊

 トルストイの自伝的小説で、主人公は19世紀のロシアで大学生の身分にある。  食うに困らぬ…

第三十一夜 『神様の友達の友達の友達はぼく』最果タヒ 〜月夜千冊〜

 最果タヒはほんとうになんでも書ける。ジャンルを無化する。この本に載っているのは便宜上エ…

第二十九夜 「キュー植物園」ヴァージニア・ウルフ 〜月夜千冊〜

 ロンドン南西部、テムズ川沿いに広がるキュー王立植物園といえば、18世紀から歴史を刻む世界…

第二十八夜 「楽しい終末」 池澤夏樹 〜月夜千冊〜

「人間が人間らしく生きて幸福な日々を送ることは全体としての自然、全体としての宇宙の存在意…

第二十五夜 「陰気な愉しみ」安岡章太郎

 なるほどこういうのが、書き手本人の心境を細かく描く「私小説」の典型なのだなあ。  月に…

第二十四夜 「雪」中谷宇吉郎

雪の結晶は、天から送られた手紙である  科学の研究ってなんだろう? なんで、どうやって、…

第二十二夜 「孤独の研究」木原武一

「人生の最高の友であり、最大の敵でもある」のが孤独である。そう喝破する文芸評論家の著者が、ピュリツァー、ニーチェ、グレン・グールド、プルーストらを例にとりながら、孤独とのつき合い方を考えていく。  歴史上の偉人たちがどのように孤独だったかが詳述されるのだけど、そのエピソードの数々から孤独の正体が見え隠れする気がした。  人が孤独であるかどうかは、どうやら他人との付き合い方や距離感に関わることじゃなさそうだ。それよりも、自分とどう向き合い、付き合うかの問題。  物理的に周りに

第二十一夜 『谷川俊太郎詩集』

「言葉なんかおぼえるんじゃなかった」 と言ったのは田村隆一だけど、 きっと谷川俊太郎も、同…

第二十夜 『現代美術コテンパン』 トム・ウルフ

これが著されたのは1970年代のこと。ニュー・ジャーナリズムの旗手と目された米国のジャーナリ…

第十九夜 『読書について』 ショウペンハウエル

「読書とは他人にものを考えてもらうことである」  上のように19世紀の哲学者ショウペンハウ…