第十夜 『二つの文化と科学革命』 C・P・スノー
「人びとの知的生活はますます二つの極端なグループに分れつつある。
文系か理系か、それが問題だ。
そう大騒動するのが、高校生の通過儀礼。あたかもこれが生涯を左右する運命の分かれ道であるかのように。
それほどの大問題なのか疑問はあるけれど、ともあれ文理の別ということについて深く掘り下げて論じたのが、20世紀の英国を代表する知性の一人、C・P・スノー。
科学者であり、官僚経験もあり、評判をとった小説をいくつも書き、世のあらゆる事象を語る評論家。マルチな活動をしていた